今朝は強風にあおられて、かつらと理性が飛んでった桜井です。
よーく考えよー お毛毛は大事だよー
飛んでったかつらは右の眉です。(嘘つくと上がるから)
わたしは小さいころから、台風が好きでした。
なんてことを書くと、台風で被害にあった方々からお叱りを受けそうですが、あの、風の音と雨の音、それに揺れてきしむ木や家、そんなのが心のどこかをわくわくさせて、ずっと耳を澄まして聞いてしまうのです。
家庭の事情ってやつで、幼稚園を卒園したころから、ずっとひとりで寝ていました。
ひとつの部屋。ひとつの布団。ひとつの電球。
確かに幼いころから冷めた子供ではあったけれど、やはり暗闇というものは怖くて、色んなことを考えながら不安を消そうとしたものです。
そんな不安をなくしてくれるのが、台風の起こす音や振動でした。
屋根も壁も窓も壊れてしまえば、この小さな空間はなくなって、暗闇をかき消してくれそうな気がしたのかもしれません。
だから台風の時期になると、布団をかぶりながら、眠ることなく胸を躍らせていました。
中学生になると、母屋から離れた倉庫の二階で寝起きするようになり、より一層静けさと暗がりに慣れて、暗闇に対する不安は持たなくなっていきました。
いまでも、誰かといっしょに抱き合って寝たり、友だちと同じ部屋で寝たりするより、真っ暗な部屋でひとりで寝るほうが落ち着くのは、この頃の影響かもしれません。
あれから長い歳月が過ぎて、家も新しくなってしまったけれど、台風が来ると眠るときには幼い日々の夜を思い出します。
いまにも割れそうに震える窓ガラス。家の外を転がっていくバケツ。激しく戸を叩く風の音。
わたしにとって台風とは、興奮を呼ぶ合図であり、懐古の扉を開く鍵のようなものなのです。