2012年10月アーカイブ

千切れ千切れになったのに
わたしはこれから別れるべきひとの元へと帰る
明かりの消えた哀しみの最中へと

こんなにも間近に捉えていたはずの物物が
なにもかも薄れて目に映る
窓も床もテレビもソファもレンジも掃除機も棚もそこの写真立てもタオルも鏡も全ての色も
閉ざされた意思の向こう側に在るような気がした

伝わらなかった想い
わたしの想いは
どこで泣いているのでしょう
涙を忘れたわたしの代わりに
どこで泣いているのでしょう
木漏れ陽に 吹く風
満ち足りて さみしい
雨のなか ふたりで
肩寄せた 遠い日
時はいま 輪の中
思い出の 名を呼ぶ
振り返ると 灯火
焦げ止まぬ 彼の影