きっと伝えるの最近のブログ記事

木漏れ陽に 吹く風
満ち足りて さみしい
雨のなか ふたりで
肩寄せた 遠い日
時はいま 輪の中
思い出の 名を呼ぶ
振り返ると 灯火
焦げ止まぬ 彼の影
雨が止むのを待つ人より、雨の中を走り出せる人が、目的地へと先に着く。
当たり前のことを当たり前に行動できる人って、ほんとにすごいなあって思う。
背中を押して送りだしてくれる存在って、そんなにいないって知っていても、いつか、天災か何かのような突拍子も無い出来事が、スタートの合図を出してくれるかもって、ほんのり期待をしていることがある。
はじまりは自分の中にしかないのに。
立ち止まる時間が長いほど、歩き方を忘れてしまうってわかっているのに。

「時間を止められたらいいのに」なんて思う人が多いのは、やりたいことがあって時間が足りないからではなく、このまま時が流れていくのが怖いからなんだと思う。
時間が有限でも無限でも、船は漕がなければどこへも着かない。
それこそ、風任せの行く末だ。

ヨーイ、ドン。と、思い切り手を叩いて合図を出してみる。
ヨーイ、ドン。
間違って走り出したって、それできっといいんだと思う。
受け取って、満ち足りて、感じるものが幸福であり、勝ち取って、脱ぎ去りて、手に入れるのが自由である。
幸福の傍には軋轢が居り、寄る辺なき場所に自由は向かう。
幸福を抱えた自由は無く、自由の過程に幸福は無い。
あなたは幸せでも自由ではないだろう。
わたしは自由でも幸せではないだろう。
自分の背中
自分じゃよく見えないから
他人から見た自分のカタチを気にする
カタチに合わないと気になる
気になるから合わせようとする
そしてちぐはぐになる
そして疲れる

あなたは視線を窺う
あなたを見た
誰かの目にうつるあなたを裏切らないように
それが偽りだと悟られないように

必要なのは
あなたを真っ直ぐに映すたった一枚の鏡
もしくは
あなたの背中に回って鏡を支える友だ
ぶつぶつのできた肌や
ちょっと曲がった背骨を見て
優しく微笑んでくれる友だ
世界を変える
あなたが変える
あなたが変われば、世界は変わる
なにもかもが思い通りにはならないけれど
新しい何かを感じるでしょう

願うだけではなく
想うだけではなく
祈るだけではなく
託すだけではなく
目と、鼻と、耳と、口と、手と、足と、体で
世界を変えるために、あなたが変わる
指定された時間にだけ繋がる電話
まとめて返ってくるメール
わかりにくい答え
ずるずると何かにすがっている嫌悪感
適当な会話
たまにするミスだけ上司に見つかる
机の奥に隠した嘘
友だちの友だちは赤の他人
忙しいふりをして歩く
貸したものが返ってこない
仲間はずれがこわい
人間がこわい
同じ状況にあるという馬鹿みたいな安心感
空っぽのシャンプーボトル
誰かの長い髪
誰かの甘い言葉
誰かもわからないアドレス帳
繋がりは弱くて脆い
自分も
世界も


「雪、降ってるよ」

携帯を閉じる 目を閉じる
窓を開ける 目を開ける
大粒の雪が
何度も 何度も降っていた

体に触れえる
確かなものだけが
ここにぼくらを繋いでいる

この雪は積もるだろう
いまじゃなくても
きっといつかは
日付が変わる少し前に家を出た
近くに小さな神社があることを思い出して
ゆったりとした坂道をふたりで下った
白い息が溶けて消える冷たさ
寄り添うほうの肩だけが暖かい

誰もいないだろうと思っていた境内には
驚くほどの人だかりがあって
ちょっとだけテンションがあがる
やばい、大晦日やばい
顔を見合わせながらあやふやな列に並ぶ
みすぼらしいはずの本尊が
いまだけは妙に堂々として見えた

恥ずかしげに始まったカウントダウンが
だんだんとボリュームを上げていく
5・・4・・3・・2・・

終わる
今年が終わる
始まる
今年が始まる

前へ前へと押し出され
いつの間にか目の前の人垣が散っていく

賽銭を投げ入れる
柏手を打つ
頭を垂れて目を閉じる
「どんな願いことしたの?」
階段を下りていく背中に訊く
「うーん。。幸せにする、的な?」
それは願いではなく、誓いでした

ひとりきりでは愛は生まれず
愛だけで愛は続かず
話すだけでは心は知れず
引かれゆく手の強さだけを信じた
あなたが大好き
風が吹き出る場所
雲が湧き出る場所
大地が固まる場所
空がはじまる場所
わたしの生まれた場所
いまはもう無いけれど
それを知る人はそこかしこにいて
ずっと繋がりを感じることができる
あの夕焼けの向こうに
温かさを感じることができる
明日を生きよう
もうちょっと生きよう
もっともっと生きよう
いつかは終わる明日でも
それを明日にはしたくない
日常品の詰まった
レジ袋をぎゅっと掴んで
仮住まいの我が家へ帰ろう
停電の夜に溶け出した 冷凍庫の住人たち

先輩 後輩 入り乱れて 床に 隙間に

食べかけの 壊れかけの 忘れかけの

痛みがあふれるものばかり 鮮度が保たれる
温かな日差しがここにも落ちてきて
一時の幸せを勘違いしていたんだ
4階のベランダで揺れる眩しくて白いシーツ
自転車を飛ばす子供たちの髪
建設中のマンションの囲い
春が
空が
心が
まだ行く末を決めかねるように揺れて
ここちよくて
いまはただ
世界平和を忘れて微笑んでいたんだ

冷たい空が悲しみの手をひいて
ぼろぼろになった心へ身を投げる
何も感じなくなることが怖いから
それすら受け止めて、抱きしめた

大切なものは何でしょう
見失うのはなぜでしょう
消え行く先はどこでしょう
強がる笑顔は嘘でしょう
わかっているから泣くのでしょう

湯船に浸かりながら 両手でお湯をすくう 電球の明かりがまぶしく映って ゆらゆらと揺れた 力を緩めると 少しずつ隙間からこぼれ、消えて もう揺らめかない 空っぽの手のひらを見つめている これでいいんだと思い込んでいて そう信じかけていて それなのに いままで聞いたこともないような歌に、何かをこじ開けられて 気がつけば肩にまで落ちるほどの涙を流している

何を知り 何を知ったふりをして ここまで生きてきたのだろう 素直であればこそ言えたこと 選べたこと 選んでもらえたこと 何よりも大切なものばかりを すべて払いのけてきてしまったように思える きっと もっと多くの愛や絆 こんなちっぽけなものじゃなくて

いつも悩んでいた いつも苦しんでいた いつも好きでいた 何も言えずにいた 答えがなければ抱きしめてはいけないと 勝手に思い込んで だれも幸せにならない道を歩いてきた

この道の果てにあなたはいない どんなに探しても どんなに叫んでも

この腕を伸ばしたら

石柱のような木々 手を伸ばす 上へ 上へ

掴めなかったもの 追うのをやめたもの

少しだけミルクを混ぜた夜空 距離を失う

 

種を撒く 光の種 眩さの種

種は育つ 迷わず 顧みず こわいぐらいに 

この手のひらの上にあるとばかり思っていたものが

いつか ただそれだけで生きていくのだということに

恐れ 戸惑い 焦がれ 羨む

 

この体に流れるは 誰が想いか

この胸に広がるは 何の願いか

この腕を伸ばしたら それがわかるか

この腕を伸ばしたら きみは笑うか

 

思い切り吸った空気
鼻から喉
よくわからない仕組みで食道じゃなく気管に
またよくわからない仕組みで酸素が取り出されて
体の中をビュンビュン巡る
そしてまた息を吸う

へんな時間にテレビをつけると
昔よくみたひとが映ってたりして
「ああまだがんばってるんだな」なんて思って
「わたしもがんばらなくちゃ」なんて奮起する
別になんの関係もないのだけれど

わたしたちは遠くて、ほのかで
全然特別でもなく、普通で、もしかしたらそれ以下で
けれどどこかに繋がりがあって
いつもそれを疎み、守り、拘り、憎んでる
どちらがいま幸せなのかって

 

世界はひとつなのにこんなにも散り散りで
重なりようもなくてため息が出る
誰がすれ違うの?
誰が明日を過ごしてくれるの?

どこかの現実にいるあなたを想い
少しでもその気配を感じると
わたしは思い切り息を吸って
酸素と甘酸っぱい煩悩を体に取り込む

あなたの幸せも不幸せも知りたくないけれど
ただ、生きていることを願い
もう、会わないことを願う

たとえば
世界が終わるとき
この時を思い出したりするのでしょう

たとえば
向かいの席で並ぶ恋人たちを見て
決断の確かさを疑うのでしょう

 

寄り添い合うことから
別れ歩きゆくことへ
そよ風でひらひらと翻るような
吊るしたハンカチの、裏と表

もう何も、誰も、帰れない
振りほどいたのはわたしでした

 

たとえば
あなたが笑うとき
苦しいぐらい幸せでした

いつかは
世界も終わるけど
苦しいぐらい幸せでした

ぼくがスーパーマリオで遊んでいるとき
彼女は暗い天井を見上げていた

ぼくが女の子とセックスしているとき
彼女はカウントダウンをはじめていた

ぼくがエヴァンゲリオンを観ているとき
彼女は準備を終えていた

ぼくが眠りにつこうとするとき
彼女は闇を飲み込んでいた

ぼくが夢の中にいるとき
彼女は闇に飲み込まれていた

 

ぼくが目覚めるとき
彼女からの手紙が届いた

「ありがとう。ごめんなさい。」

 

返事が届かない

もう、届かないんだ

夢うつろう
視界が揺れて
まどろみ消える

恋知りて
恋失い
恋焦がれ

愛知りて
愛深まり
愛に燃ゆ

夢交じり
心が揺れて
まどろみ悶え

恋が 愛が
ただ胸を突く

陽だまり色の公園と芝生
明るく笑う家族や恋人たちに紛れる
小説と クッキーと 紅茶と
走る犬 土のにおい 重なる声 光の反射
手から放れた風船が逃げていく
踊るように、流れるように

じんじんと届く、あたたかなもの
じんじんと届く、やわらかなもの

いついかなるときもこんなふうでありたい
何かが終わるときも始まるときも
穏やかに
ただ降り注ぐのを待つように
両手を広げて受け止めたい

ブラインドの足元から飛び込む明かり
光沢を帯びた机に当たって、跳ねる
目を閉じてまぶたの裏ににじむ模様を見ていた
もう二時間もたつ
ぼーっとしていると、時計の針に置いて行かれるよう

わたしはあまりにもひとりで
ひとりゆえに
なにも近寄ることのない最下の部屋のなか
足元から世界がめくれるような
劇的な変化を静かに待っている

地震のような
津波のような
震えるもの
揺さぶるもの
とにかくは、存在自体をシェイクするようなもの
それをだ


あなたが思うように
わたしが思う

あなたたちが世界を変えたいと思うように
わたしたちが思い
変えたいと祈る

祈る

公式の解き方に気づくように
あのひとのあのときの気持ちがわかるように
いつかだれでも気づき、知るのでしょうか